逃源郷

世界は闇なのか

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『17歳の風景 少年は何を見たのか』

2000年に実際に起きた岡山17歳少年母親撲殺事件に想を得た、17歳の少年が自転車で北国へ向かうまでの行程をカメラで捉えたドキュメンタリードラマ。監督は数多くのピンク映画を撮っている、時代のアウトサイダーこと若松孝二監督。主演は俳優柄本明の実息子柄本佑(”たす
く”と読むそうです)。
172.jpg母親を殺害した17歳の少年が、事件後食料も衣服も持たずに、自転車で北へ、最後は青森の北端竜飛岬まで向かう行程を、北国の荒々しい風景とともに、ひたすらその姿を映していく作品。正直、「エレファント」だな、と思った。映画は事件の背景や状況説明を一切排除していて、また事件の動機や原因についても言及はなされていない。「エレファント」同様、ただ、道を進む少年をカメラで追っているだけだった。

答えなんてないのかもしれない。10代の思春期、主に高校生の時期が特にそうで、何も分からず、ただ闇の中を手探りでがむしゃらになって動き回っている感じ。まさにそれは、トンネルの中。つかめそうでつかめない光り。でも、そこには結局答えなんてない。ただ、自分以外の世界=社会=他者=答えにより近づくために、何か行動を起こさなければならない。それが17歳の少年にとっての、北へ向かう自転車の旅だったのかなと思った。

173.jpg途中少年は、戦争を体験した老人、在日朝鮮人の老婆、北国の漁師達と出会う。語りの場が、家庭内から公の場に移りつつあるのかなと思った。少年は家族ではない、旅中での人々との出会いによって社会や世界を知っていく。もうこうなったら、家族の役割とはなんぞや。ただ、食って眠って起きるだけの場所にすぎないのかな。


劇中、秋田の風景を目にすることができた。あの荒々しい冬の灰色の雲と、冷たい空気と雪。実際の事件の少年は、秋田で捕まったという。自分は確か当時高校2年生で、17歳少年のバスジャック事件や、豊川市の主婦殺人事件(人を殺す経験をしたかった、というやつ)も、これと同時期に起こっていたような気がする。
自分は、古谷実風に言わせてもらうと、青春とは毒(独)であると思っている。いくら走っても、後ろから訳の分からぬ黒いものが迫ってくる、あの感じ。秋田の風景とともに、そんなこの先もう二度と経験することはないであろう高校生のときに感じたある種の毒(独)に対して、どこか郷愁じみたものを感じてしまった。

            少年は、いつか必ず大人になるのでした

・『17歳の風景 少年は何を見たのか』公式HP→http://17sainohukei.jp
・事件の元ネタ→岡山17歳少年母親撲殺事件(2000年)

20050820032017.jpg

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  1. 2005/08/20(土) 03:16:39|
  2. 映画(劇場にて)|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:4
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コメント

ついにPC復活。随分更新されていますね。今じっくりと読ませていただきました。
この映画、以前ポレポレ東中野で上映されてる映画を見ようと思った時気になってました。柄本佑が主演だったんですね。疾走でも主人公の兄役で出演してました。柄本明の息子とは知らんかった・・・。あの独特の吊り目な感じでなんとなく納得。
エレファンント形式ですか。私は近年の映画監督はよく、事件とか事故の悲惨さを明確に訴えるのではなくただその日常を描きたかったみたいなことを言う事が多いけど、はっきり伝えるのも必要だろ・・と少し前までよく思ってました。今は少し変わりましたが。だから映画によっては首を傾げることもしばしば有。別にそういう映画が悪いってことではなく。でも、まあある程度の年齢に達したら自分で考えるって事が必要ですもんね。
急に話が変わりますが、今また一つの大きな闇に直面しています。どうすればいいかわからずなんとも苦しいですが、ああ苦しい(苦笑)どうしよっかなーと答えは見つからないまま、今日は眠れるのでしょうか・・・
  1. 2005/08/20(土) 23:56:07 |
  2. URL |
  3. ベア #-
  4. [ 編集]

>ベアさん

こんばんわ。
パソコン復旧できて良かったですね。自分のパソコンも再セットアップして以来、順調です。
「17歳の風景」は、少年が自転車でこぐ画をひたすら追い続けるという、正直退屈極まりないものでした。高校生に観て欲しい映画(高校生料金は、特別に700円)だそうですが、観た高校生はおそらく眠ってしまうでしょう。「エレファント」は画の美しさで退屈しませんが、この映画はそれといって映像が美しいわけでもない。だから、もう少し突っ込んだ何かが欲しかったです。事件についてじっくりと考えるのには、適した映画ではあると思いますが。

そちらの方は何か大変そうですね‥。「時間がすべてを解決してくれる」とはよく耳にしますが、そういうのをたまに信じてみたくなるときもあります。
くけぐれも夏ばてには気をつけて下さい。ちなみに夏ばて予防に、自分は”納豆卵ぶっかけうどん”を毎日食べています。その名のとおり、生のうどんに生卵と納豆と少しの刻みねぎをぶっかけたものです。安上がりですし、これが実に良いんです。
ぜひお試しを。
  1. 2005/08/21(日) 03:18:37 |
  2. URL |
  3. 人非人 #-
  4. [ 編集]

励ましありがとうです。問題はやや解決の方向に向かい始めたもようです。しかし、時間が経てば経つほど不安になるというシロモノなため時間は解決してくれない予感・・・(笑)
納豆卵ぶっかけうどん!!そりゃかなりおいしいことが想像できますね。私うどんメッチャ好きなんですよっっ。よく生めんを買ってきて食べてます。そして、はなまるうどんは私の心の友です・・。凄いコシのあるのがすきなんでやっぱ讃岐うどんですかねぇ。一番
LOVEなのは。
ってうどんについて語ってしまいましたが、なんと今週の金曜も試写会が当たり渋谷まで行ってきます。なんかこれからの映画の売り込みの参考にする試写会のようで、内容は一切不明ということで一体何を上映するのかドキドキです。以前も同じ形式のに行ったことがあるのですが大体来年公開のものをやるっぽいのできっと私も知らない映画なのでしょう。なんか、台風直撃日っぽいですけど。がんばります。ではまた。
  1. 2005/08/23(火) 12:34:06 |
  2. URL |
  3. ベア #-
  4. [ 編集]

>ベアさん

問題、解決しそうでなによりです。こちらはまたもパソコンが故障するという問題にみまわれてしまいましたが。どうやら今回はお金が膨大に発生しそうな予感です。
はなまるうどん、いいですよね。最近そこ通いで、親子丼のセットと豚丼セットを交互に食べています。松屋と吉野家に飽きてきたので。あそこの、うどんのこしは良いです。
それにしても、よく試写会当たりますね。前は「ヴィタール」でしたっけ。サークルの先輩が、女性向けのファッション雑誌によく試写会の公募がされていると言っていましたが、それですかねえ。何の映画やるんですかね。年末だったら、是枝監督の最新作やるようですが、それだった絶対観てみたいですね。
それでは、また。
  1. 2005/08/24(水) 04:10:30 |
  2. URL |
  3. 人非人 #-
  4. [ 編集]

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