逃源郷

世界は闇なのか

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ミリオンダラー・ベイビー

 本年度アカデミー賞作品賞他主要4部門を受賞した、クリント・イーストウッド監督最新作。
 かなり期待していたが、多少的外れされた感じだった。ただ主役3人の人物描写はかなり緻密で深く掘り下げられているし、ストーリーにも矛盾がなく、丁寧に作られているところはアカデミー賞取ったのもうなずける。まあ、あまりに完璧にできている分、あまり突っ込むべきところがないといえばそうなってしまうがとにかく、役者の演技がうますぎる。ヒラリー・スワンクはもちろん、この映画でやっとオスカーを受賞したモーガン・フリーマン。正直「ショーシャンクの空に」で受賞して欲しかったが、この映画の役どころも主人公の活躍を影でそっと見守る物語の語りべ的存在だ。まじで名脇役だと思う。全てを悟っているかのようなあのまなざしと存在感。日本の役者でいうと、誰にあたるんだろう。田中那衛?なんか違うような…。とにかく、彼がいるからこの映画は成り立っている。正直、後半もっと出番を増やして欲しかったがあくまでメインはイーストウッドとヒラリーの擬似家族愛にあるから仕方がないか。それとイーストウッド演じるフランキーの寡黙で孤独を抱えるトレーナー役も、見事にはまっていた。
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 物語は、フランキーとヒラリー演じるマギーとの心の交流ともいうべき親子愛がはぐくまれていく様子を、丁寧に描いている。その描き方はすごい良かった。お互い一人娘と疎遠だったり、マギーが父親を失くしているという共通の孤独を抱えている同士、惹かれあっていく様はまるで二人が本当の親子のようであった。ただ、後半の尊厳死のくだり。これはいかにも賞を狙いにいっているようで、本当に必要だったのかなあなんて思った。流行なのだろう、尊厳死は。社会的なテーマももりこんでおけば、賞も取りやすいのかもしれないし。同じくアカデミー外国語映画賞を受賞した「海を飛ぶ夢」も尊厳死がテーマだし。そのうち遅れて日本でも、尊厳死ものがやるような予感。
 あと、内容とはあまり関係ないけどマギーの家族の描き方がどうにも鼻についてしまった。マギーが稼いだ賞金で家を買ってあげたにもかかわらず、家なんていらない、お金でよかったなんて母親に言われたり。なんかその描き方が、いかにも悪の権化まるだしだったので、やっぱりハリウッドはどこかで必ず善悪の対立をはっきり描かないと気がすまないものなのかなと思った。その善悪の描き方があまりにも分かり安すぎる。イーストウッドが西部劇出身ってことも要因としてある気もする。とにかく、ハリウッドの映画は(全部がそうだとは言えないが)善と悪を明確に分けようとするからいまいち好きになれない。それはどこかアメリカの対外戦略にも通じるところがあるような気もするし。
 いずれにせよこの映画は重いし、にもかかわらずそんなに涙腺がうるまない映画だった。ただ、役者の演技を見るだけの価値は十分にあると思う。尊厳死とか家族愛とかいろいろ語るべきところはあるとはおもうけど、そこまでたいして映画の中で深く追求されていないので特に言及はしません。尊厳死ものなら、もう「海を飛ぶ夢」という映画があるし、家族愛ものなら他にもっといい映画があった気がする。うん、多分この映画は来年の今頃にはそういえば観たっけ?という記憶から薄れていくような映画であることは、間違いない。
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  1. 2005/06/22(水) 07:05:01|
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