逃源郷

世界は闇なのか

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『ライフ・イズ・ミラクル』

 95年度カンヌパルムドールを受賞した「アンダーグラウンド」、他数々の作品で映画賞を受賞しているエミール・クストリッツァ監督の最新作。
life2.jpg公開2日目、シネスイッチ銀座にて、ほぼ満席。この「ライフイズミラクル」は「バッドエデュケーション」、「ヴェラ・ドレイク」に続いて今年どうしても観たかった内の一つだ。観た後の満足度で言えば、今年1番かもしれない。喜劇というものを多分に初めて観たけど、猫やら犬やらたくさんの動物が飛び出すは、管楽の音楽が鳴り響くは、壮大な自然が画面いっぱいに広がるはで、作風は今までに無いものだった。ただ物語は、ボスニア戦争を題材に扱っているので、そうした社会状況が頭に入っていればもっと倍に楽しめたかもしれない。

life3.jpgその物語は、敵側の捕虜と恋に落ちた男が、その捕虜と自分の家族の一員を交換する立場に立たされ、恋をとるか家族をとるかの板挟みになるという実話を基にしたもの。舞台はボスニア近くの田舎村。村のすぐそばで戦争が起こっているというのに、終始映画は明るく楽しいムードに包まれている。戦争という暗い事実を感じさせないくらい、人々は明るく楽しいユーモアに満ちた生活を送っている。だからだろうか、時折飛び出す銃撃や爆撃音がなぜか余計に痛ましく感じるのは。映画の中で、セルビア人が敵を銃で狙い撃ちしようとする場面が何度か登場する。その人の楽しい生活が一瞬にして壊れることが予想できて、血が激しく飛び出すわけでもなく、ナイフで切り刻まれるわけでもないのに、その殺害シーンは異常に痛ましかった。普段テレビやアクション映画で、人が撃たれて死ぬ場面なんて見慣れているはずなのにだ。こういう喜劇の中にうまく盛り込まれた悲劇性が、戦争という現実を痛く感じさせてくれる。

life4.jpgこの決して結ばれないであろうセルビア人の主人公ルカと、ムスリム人のサバーハの恋物語は、パンフレットにボスニアの「ロミオとジュリエット」と評されていた。後半、喧嘩別れしていなくなったルカの後を必死で追いかけるサバーハ。その道中にはルカの衣服がいくつも木にくくられていて、行き着いた先の小屋ではルカが裸で待っていた!そしてその後、2人はベッドに乗ったまま空中を浮遊して、ボスニアの大自然を空から眺める微笑ましいシーンの素晴らしきこと!この下りが、この映画を今年1番のものへと押し上げました。
 あと、もう一つルカの妻ヤドランカの狂気っぷりがまじウケた。この人出るたびに笑いが吹き出した。


 ということで、最後に補足。ボスニア戦争の現実を描いた映画に他に「ウェルカム・トゥ・サラエボ」があるのでこちらもおススメ。作風はこれとは180度違ってドキュメンタリー色の強いものだ。詳しくは作品名のリンク先へ。
 あと、旧ユーゴの民族浄化の真実に迫った書籍に『終わらない「民族浄化」セルビア・モンテネグロ』(木村元彦著、集英社新書)があります。こちらもユーゴスラビアの現状を知る上で貴重な資料になりそうです。必読!(まだ未見ですが…)


life.jpg

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  1. 2005/07/25(月) 01:12:01|
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